冷蔵庫の処分にかかる費用は?処分方法とメリット・デメリット
動かすのも大変な冷蔵庫の処分、かなりの費用がかかってしまうのではないかとお悩みのかたも多いでしょう。
本記事では、冷蔵庫の処分にかかる費用の目安や適切な処分方法、それぞれのメリットやデメリットを解説します。
冷蔵庫を処分する際の注意点などについてもお話ししますので、処分の目安や参考にしてください。
冷蔵庫は家電リサイクル法で定められている品目です
冷蔵庫は、家電リサイクル法で定められた家電四品目のうちのひとつの品目です。
家電リサイクル法に定められた品目は廃棄の際、使える部分や材料をリサイクルし、資源を有効利用するよう法律で定められています。
このため冷蔵庫は粗大ゴミや大型ごみなどで簡単に処分できません。
国で定められた回収業者によって適切に回収し、定められた方法で適切にリサイクルしてもらう必要があるのです。
冷蔵庫の家電リサイクルにかかる費用
冷蔵庫を処分する際には、最低でも以下の費用がかかります。
- 収集・運搬料金+ リサイクル料金
収集や運搬の料金は、各小売業者が独自に設定する料金です。
リサイクル料金は、
- 170Lで3,672円~
- 171Lで4,644円~
と大きさなどによって最低料金が決まっています。
リサイクル料金は、回収を希望する冷蔵庫のメーカーや大きさ、型番などで異なります。
経済産業省のホームページに、メーカーやタイプごとのリサイクル料金が掲載されいてますので、細かく知りたいかたは確認してみると良いでしょう。
- 再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)
https://www.rkc.aeha.or.jp/recycle_price_compact.html
収集・運搬は適切な業者に依頼することが重要
家電リサイクル法には、貴重な資源を無駄にしないという理由のほかに、不法投棄を防ぐといった理由も含まれています。
そのため、リサイクル施設までの収集運搬は許可を得た業者しか、できない決まりとなっているのです。
無許可の業者は、回収した冷蔵庫を適切なリサイクル施設へもっていかず、人目につかない空き地や山林へ不法に投棄することがあります。
冷蔵庫などの不法投棄は、れっきとした法律違反です。
そのことで直接依頼者が罰せられることはないかもしれませんが、決して許されることではないのは間違いありません。
このような不法投棄を防ぐためにも、収集運搬を任せる業者選びや、収集方法選びは重要なのです。
冷蔵庫を処分する方法は?
冷蔵庫を適切に処分する方法には、以下のような方法があります。
- 新しく買い替え、その小売店で引き取ってもらう
- 処分する冷蔵庫を購入した小売店に引き取り依頼をする
- 自治体が定める家電回収協力店に回収を依頼する
- 指定引取場所に冷蔵庫の処分を申し込む
- リサイクルショップに買い取ってももらう
- フリマアプリや地元譲渡情報サービスを利用して人に譲る
- 許可を受けた不用品回収業者に依頼する
それぞれ、処分方法や申し込み方法を詳しく解説します。
冷蔵庫を新しく買い替え、その小売店で引き取ってもらう
新しい冷蔵庫を買い替える際、配送と同時に回収してもらうのがもっともスムーズな方法です。
費用としては、収集運搬料とリサイクル料の両方がかかりますが、買い替えの場合につき収集運搬料は無料としている小売業者も少なくはありません。
メーカー問わず回収してもらえる点や、面倒な回収依頼の手続きなどせず、購入品配送のついでに回収してもらえるのが大きなメリット。
買い替えが条件となる点がデメリットではあるかもしれませんが、買い替えが必要な場合には問題ではないでしょう。
小売店は実店舗(路面店)だけでなく、ネットショッピングなどでも対象となる店舗が多数あり便利です。
小売店(家電量販店)に収集依頼をする
処分したい冷蔵庫を購入した小売店がわかっている場合には、その小売店に収集依頼をすることもできます。
この場合にかかる費用は、小売店の定めた収集運搬料と処分する冷蔵庫のリサイクル料です。
一部の家電量販店では過去の購入の有無に関係なく、回収処分してくれるところもあります。
収集依頼は対象となる小売店や家電量販店などに直接行います。ホームページなどをチェックして、収集と処分を申し込みましょう。
融通の利く小売店を自分で選んで利用できる点はメリットとなりますが、買い替え時より収集運搬の費用が高めに設定している小売店が高い点はデメリットだといえます。
自治体が定める家電回収協力店に回収を依頼する
各自治体には、その地域で認定された家電回収協力店で、収集してもらうことも可能です。
家電回収協力店は自治体への問い合わせや、自治体のホームページで確認できます。
申し込みの際には、収集運搬料金とリサイクル料金の支払いが必要。
収集運搬料金は協力店によって異なりますので、何件か問い合わせてみて利用しやすいところを選べる点は大きなメリットです。
いっぽう申し込みの際には、回収を希望する冷蔵庫のメーカーと型式を伝える必要があるなど、多少手間が掛かる点はデメリットとなります。
指定引取場所に冷蔵庫を持ち込み処分を申し込む
各自治体には、持ち込みによって冷蔵庫のリサイクルを引き受ける場所も用意されています。
郵便局にある「家電リサイクル券」に必要事項を記載し、リサイクル料金を振り込んだうえで指定引き取り場所へ持ち込みする流れです。
事前の振込支払や持ち込みの必要がある点はデメリットとなる処分方法ですが、収集運搬費用をかけず処分できるといったメリットもあります。
運搬方法が確保できる人や、どうしても収集運搬に費用をかけたくないという人のために最適な処分方法でしょう。
リサイクルショップに買い取ってもらう
冷蔵庫が製造年式が10年以内など比較的新しくきれいな状態であれば、リサイクルショップに買い取ってもらうのもひとつの方法です。
とくに中古冷蔵庫の需要が高まる春の就職転職シーズン前は、積極的に買い取ってもらえる傾向にあります。
ただし冷蔵庫のような大型の家電品は、どこのリサイクルショップでも買い取ってもらえるというわけではありません。
事前に買取可能な店舗かや、収集も依頼できるかなど、問い合わせたうえで利用するようにしましょう。
ジモティなどを利用して人に譲る
まだまだきれいで使えそうな冷蔵庫は、知人や近くに住んでいる人に譲るという方法もあります。
一般的な不用品はオークションやフリマアプリを利用して出品販売もできますが、大型で重たい冷蔵庫は輸送の問題があるので不向きです。
できれば近隣に住んでいる人で、かつ引き取り手段を用意できるような人を探すのがベター。
地域の「譲ります」情報などがやり取りできる、ジモティなどのサービスを利用すのも手です。
欲しい人とのやり取りや配送手段の手配などの手間はかかりますが、費用をかけず冷蔵庫を手放せる点はメリットとなるでしょう。
許可を受けた不用品回収業者に依頼する
不用品などを専門に回収している業者に、集荷と処分を依頼するのもひとつの方法です。
ただし無許可の業者に冷蔵庫の回収を依頼すると、不法投棄のリスクもあるため注意が必要です。
不用品回収業者に依頼した場合、収集後の冷蔵庫は修理をして中古品として販売するか、他の処分方法と同じくリサイクル場へ持ち込むかのどちらかの方法が取られます。
このように回収品を適切に扱ってくれる業者であれば、問題はありません。
費用については、再販売の可能性がある場合は収集費用のみの支払い、リサイクル処分する場合には収集費用+リサイクル料がかかるのが一般的です。
不用品回収業者は比較的回収日に融通が利く点が大きなメリット。都合が合えばその日のうちに回収に来てもらえる場合もあります。
また冷蔵庫に限らず、複数の不用品をまとめて回収依頼できるので、引っ越しに伴う大量の不用品処分のさいは便利に利用できます。
デメリットはほかの収集処分方法と比べると、費用が割高になりがちな点です。ただし複数の不用品をまとめて処分する場合には、1点当たりの費用が安く抑えられるので賢く利用すれば損はありません。
不用品回収業者を利用する場合は、信頼できる業者選びが重要となるでしょう。
まとめ
冷蔵庫は家電リサイクル法で定められている品目です。
そのため処分する費用として、収集運搬費用+リサイクル料の両方の費用が必要となります。
リサイクル料は処分する冷蔵庫のメーカーや型式で決まっているため、料金は固定です。
少しでも費用を抑えたい場合には、収集運搬費用のまったくかからない方法や、安く済む方法を選ぶようにするのがポイント。
処分する状況や条件に合わせ、適切でおトクな手段を選ぶと良いでしょう。