自転車の処分費用は?処分の手順や手続き、無料で廃棄する方法

自転車を処分する際にはさまざまな方法があり、処分費用もそれぞれ処分する方法によって異なります。
本記事では、自転車を処分する手段やかかる費用、無料で処分する方法などを紹介します。
お住まいの地域にも同じような方法があるはずですので、ぜひ参考にしてみてください。
自転車は粗大ゴミとして処分できる
自転車は自治体の粗大ゴミや大型ごみとして、処分が可能な品目です。
ただし自治体によって処分の仕方やかかる費用などが異なるため、事前に確認の上適切に処分する必要があります。
自転車を処分する方法はたくさんありますが、多くの自治体では費用をかけずに処分することが可能です。
故意に自転車を放置、または他の駐輪場などに捨ててしまった場合には、廃棄物処理法第16条違反として罰せられてしまいます。
処分にかかる費用はそう大きくはありませんので、面倒でも正しい方法で適切に処分するようにしましょう。
防犯登録の抹消は基本的には必要な手続き
自転車を購入する際には、必ず自転車防犯登録を行うよう義務付けられているのはご存知でしょうか。
この自転車防犯登録は、自転車を手放す際に所有者自身が抹消登録の手続きを行わなければいけないルールとなっています。
防犯登録の情報は一定期間を過ぎると削除される場合もあり、期限が切れている場合については、抹消手続きの必要はありません。(本来は切れる前に更新の手続きが必要です。)
ただしお住まいの地域によっては、防犯登録に有効期限がない場合もあります。
まずは自転車に貼り付けられているステッカーや、登録時の書類を確認し、防犯登録の有効期限を確認しておきましょう。
抹消手続きを取らず処分してしまうと、犯罪に使われてしまうなど思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。
面倒でも自転車を処分するさいには、手放す手段に限らず、必ず防犯登録抹消の手続きを済ませておくことが大切です。
抹消手続きができる場所や方法
自転車の防犯登録抹消手続きは、
- 自転車防犯登録所
- 最寄りの警察署や交番
などで対応してくれます。
自転車防犯登録所は、自転車を購入した店舗や自転車を販売しているホームセンターなどで構いません。
登録書の看板が掲示されているところであれば、購入店に限らずどこでもOKです。
登録抹消手続きは、費用はかからず無料で行えます。
防犯登録抹消手続きを行う際には、以下が必要です。
- 防犯登録を抹消したい自転車本体
- 自転車防犯登録カード(お客様控え)
- 公的機関発行の身分証明書
自転車防犯登録カードは便宜上提示が必要な書類ですが、ないと抹消手続きができないというわけではありません。
自転車防犯登録カードを紛失してしまった場合は、身分証と自転車のみでも構いません。
自転車の処分費用の目安
冒頭でもお話しした通り、自転車を処分する際にかかる費用は、手段によってさまざまです。
複数の方法がありますが、自治体に処分を任せる場合の費用は、1台当たり無料~500円程度と安く処分できます。
買い替えに伴う下取りや民間の業者などに回収や処分を依頼する場合には、1台当たり1,000円~5,000円程度が相場です。
ではそれぞれ、自転車の処分方法別に、費用や詳細を解説していきましょう。
自転車買取専門店で買い取ってもらう
ロードバイクやスポーツサイクルであれば、自転車買取専門店で買い取ってもらうのがオトクです。
人気のメーカー品や価値の高い自転車であれば、それなりの査定額が付くはずです。
こうした専門店では趣味系の自転車の買取や販売がメインですが、店舗によっては子どもの自転車やママチャリなども、数千円で買い取ってもらえるケースもあります。
防犯登録は事前に抹消手続きをしていった方がスムーズですが、自転車専門店であれば防犯登録の抹消手続きも同時に行えるため便利。
オンライン査定や出張買取を行っている店舗もありますので、上手に活用して売却すると良いでしょう。
処分費用目安
0円~数万円(査定に応じる)
メリット
- 専門店なら防犯登録の抹消手続きも合わせて可能
- 人気の自転車ならちょっとした金額になることもある
- 買取ができなくても無料で引き取ってもらえることもある
- 出張買取に応じてくれるショップもある
デメリット
- 買取も引き取りも不可となるケースもある
- 店舗によって査定額が異なる場合があるため店舗選びが重要
リサイクルショップで買い取ってもらう
生活雑貨などを取り扱うリサイクルショップでも、自転車を買い取ってくれる場合もあります。
自転車専門店とは違い、比較的さまざまな種類や状態の自転車も買取・または引き取りに応じてくれます。
ただし自転車の状態や店舗の在庫状況に応じて、買取りができないと断られてしまう場合もあるため注意が必要です。
大手のリサイクルショップなら、出張買取をしてくれる場合もありますので、電話などで相談してみると良いでしょう。
処分費用目安
0円~数千円(査定に応じる)
メリット
- 費用をかけずに自転車を処分できる
- 店舗によっては買取に自宅まで来てくれる
デメリット
- 登録抹消手続は事前に自分で行っておく必要がある
- 登録抹消していない自転車は買取不可となることもある
- あまり高い金額での買取は期待できない
ネットオークションやフリマに出品する
ネットオークションやフリマアプリを利用して、出品する方法もあります。
人気の自転車の出品であれば、オークションでかなりの金額になる可能性もあり、オトクに処分できる方法です。
ただしオークションもフリマも、やり取りは自分で行わなくてはならず、のちのちトラブルへと発展する可能性もあります。
また発送時は自分で梱包する必要などもあるため、手間もかかってしまうでしょう。
オークションやフリマアプリを利用して自転車を処分する際は、リスクなどもしっかりと把握したうえで利用することが大切です。
処分費用目安
数千円~数万円
メリット
- 人気の自転車は高額で落札されることも
- 集荷サービスが充実しているので持ち込みが不要
デメリット
- 出品手続きや発送作業などの手間がかかる
- 購入者とのやり取りが手間に感じる人もいる
- トラブルに巻き込まれてしまうなどのリスクも
- 登録抹消手続きは済ませておく必要がある
知人に譲る
身近に自転車を引き取りたいという人がいれば、そのまま譲ってしまうのもひとつの手です。
近所に住んでいる知人であれば、直接取りに来てもらうなどし、輸送費をかけずに自転車を処分できます。
知人に譲る際には、防犯登録抹消手続きを忘れずに行うことが大切です。
譲渡する際は、せめて自転車をきれいな状態にし、ある程度メンテナンスをしたうえで渡すようにすると良いでしょう。
処分費用目安
0円
メリット
- 面倒な売却手続きや身分証明などが不要
- 友人や知人であれば気軽に処分できる
デメリット
- 登録抹消手続きは済ませておく必要がある
- 場合によっては届ける必要がある(梱包や発送、輸送の手間)
買い替えと同時に引き取ってもらう
新たに自転車を購入する際に古い自転車を引き取ってもらえる、下取りサービスを行っているところもあります。
ホームセンターやショッピングセンター、自転車専門店など、店舗などによりますがそうしたサービスがあるところで、新たに購入するのもひとつの方法です。
下取りサービスのような形にはなりますが、無償で引き取ってもらえる場合と、500円~1,000円程の手数料を支払って引き取ってもらう場合とがあります。
手放す自転車の登録登録抹消手続きをその場で同時に行うこともできるので、手間なくスムーズに処分できます。
メリット
- 比較的安価で処分ができる
- 登録抹消手続きも店頭であわせてできる
デメリット
- 店舗まで持ち込む必要がある
イオンバイクモール
- 1台購入:1台無料引き取り
※幼児用三輪車、一輪車、ペダルなし二輪遊具、キックスケーターはお引き取りの対象外
※購入せず引き取りのみの実施はなし
サイクルベースあさひ
- 買い替えに伴う下取り:550円
- 買い替えなしでの引取りのみの処分:1,100円
※スポーツサイクルは買取査定も可
コーナン
- 1台購入:1台無料引き取り
上記以外にも、購入時に自転車を下取りしてくれる店舗はたくさんあります。
どの店舗も無料または千円程度の料金で対応してくれるので、費用的な負担も少なくオトクです。
また購入店は「自転車防犯登録所」でもあるので、引き取ってもらう際に同時に登録抹消手続きをしてもらえるので便利です。
自転車を買い替える予定がある場合には、事前に店舗に下取り可能か確認しておくと良いでしょう。
自治体の粗大ごみ回収(有料)を利用する
自治体が行っている、粗大ゴミや大型ごみなどの戸別有料収集を利用する方法もあります。
事前にお住いの自治体の収集センターへ申し込みを行い、収集日当日の朝に指定場所に自転車を出しておく方法です。
収集は有料となるため、事前にコンビニなどで処理手数料分の収集券(シール)を購入する必要があります。
処分費用目安
500円~1,200円程度
※お住まいの地域、自転車のインチ数や、電動アシスト式などによって異なります。
メリット
- 自宅前などまで収集に来てもらえる
- 処分費用はかかるが比較的安価
デメリット
- 登録抹消手続きは済ませておく必要がある
- 手数料分の処理券を購入しておくのが手間
- 回収の日時が決まっている
自治体指定の指定場所(処理施設やセンター)へ持ち込む
自治体の粗大ごみ回収とは別に、指定場所へ直接自転車を持ち込む方法もあります。
事前の申し込みが必要となる点や、処理手数料分の収集券(シール)を事前購入しておかなくてはならない点は、粗大ごみ回収と同じです。
ただし指定場所へ直接持ち込む分、収集してもらう場合より安い料金で処分できるケースが多いのがメリットでしょう。
メリット
- 粗大ごみ収集よりも安い料金で処分できる(場合によっては無料)
デメリット
- 登録抹消手続きは済ませておく必要がある
- 事前に手数料分の処理券を購入しておく必要がある
- 指定場所まで持ち込む必要がある
- 身分証の提示などが必要となる
無料回収してくれるところもある
大型ごみでの収集は基本有料ですが、地域によっては無料で回収処分してもらえるところもあります。
民間の企業が運営しているところもありますが、民間と行政が協力したり、自治体で対応しているところなどさまざまです。
リサイクルを目的として行われている事業のため、持ち込みの手間はありますが、無料で回収してくれます。
下記はほんの一例ですので、お住まいの地域にこうしたサービスがないか調べてみると良いでしょう。
北海道
北海道では「じゅんかんコンビニ」という、金属や段ボールなどを無料で出せる無人資源回収拠点を設けています。
事前申し込みなどせずに、24時間いつでも自転車を処分できるのがメリットです。
設置個所は、札幌市・石狩市・江別市・千歳市・恵庭市・苫小牧市・釧路市など。
東京都足立区
足立区在住者および足立区内に勤務している人が対象のサービスです。
区内の複数の拠点へ直接自転車を持ち込むことで、無料で引取り処分をしてもらえます。
受付時間は施設により異なりますが、事前の申込や受付は不要ですので、気軽に自転車を処分できます。
処分費用目安
無料
メリット
- 自転車を無料で処分できる
- 壊れている自転車でも処分可能
デメリット
- 登録抹消手続きは済ませておく必要がある
- 処理場や回収拠点まで持ち込む必要がある
民間の粗大ごみ回収サービスや不用品回収業者に依頼する
もっとも手軽に自転車の処分ができるのが、民間の回収業者を利用する方法です。
民間の回収業者であれば電話一本で自宅まで回収に来てくれるので、手壊れて動かせない自転車の処分も問題ありません。
業者によっては即日で回収してもらうこともできますので、すぐにでも処分したいという場合にも最適な方法でしょう。
ただし、自治体や自転車販売店などによる引き取り処分と比べると、費用が高めです。
またなかには悪質な回収業者もいるため、トラブルなどに発展しないよう、業者選びも慎重に行う必要があるでしょう。
処分費用目安
0円~5,000円程度
メリット
- 自宅にいたまま回収してもらえる
- 業者によっては即日での回収も可能
- 年中無休対応している業者も多い
- 自転車の状態を問わず回収してもらえる
- 状態が良ければ買い取ってもらえることもある
デメリット
- 登録抹消手続きは済ませておく必要がある
- 他の方法と比べると処分費用が高め
- 悪質業者のリスクは自治体と比べると高い
まとめ
自転車は、自治体の粗大ゴミに出せる品目です。自治体の粗大ごみ回収は、安価ながらも有料での回収となります。
地域によっては、持ち込むことで無料で処分できる場合もありますので、お住まいの地域の処分方法を一度調べてみると良いかもしれません。
とはいえ壊れて動かない自転車などを引取場所まで持ち込むのは、むずかしいというケースもあるでしょう。
不用品回収業者に依頼すれば、自宅まで引き取りに来てもらえるため、持ち込みがむずかしい場合は利用するのもひとつの方法です。
自転車販売店以外で処分をする場合には、防犯登録の解除を忘れずに行い、適切に処分しましょう。