ブラウン管テレビの処分にかかる費用は?正しい処分方法とメリット・デメリット
本記事では、ブラウン管テレビの処分方法や費用について詳しく解説します。
ブラウン管テレビは「家電リサイクル法対象品目」のため自治体では処分できず、適切に処分する必要があります。
「少しでも安く処分をしたい」「早く処分したい」「正しい処分方法を知りたい」方は、本記事をお読みになってご自身にあった最適な処分方法を見つけてください。
ブラウン管テレビは家電リサイクル法対象品目です
ブラウン管テレビは、「家電リサイクル法」の対象とされている家電製品です。
家電リサイクル法とは、特定の製品の部品や素材をリサイクルし、ごみの削減と資源の再利用を目的とした法律です。
ブラウン管テレビをはじめ、この品目に定められている家電製品は、粗大ゴミなどでは処分できません。
認可を受けた業者によって回収してもらい、正規に定められた製造メーカーやリサイクル業者によって適切に処分する必要があるのです。
これはごみの削減だけでなく、悪質な業者による不法投棄を防ぐ目的もあるのです。
ブラウン管テレビの家電リサイクル費用
家電リサイクル法では、処分する品目によって「リサイクル料金」というものが定められています。
リサイクル料金は、ブラウン管テレビの大きさとテレビを製造販売しているメーカーによって異なります。
処分をするさいには、どのメーカーのどのサイズのブラウン管テレビなのか、確認しておくとスムーズです。
ブラウン管テレビのリサイクル料金の目安
- 小(15型以下のブラウン管テレビ):1,320円~1,870円
- 大(16型以上のブラウン管テレビ):2,420円~2,970円
一部例外となるメーカーもありますので、下記を参考にしてください。
家電メーカー | ブラウン管式テレビ(小) | ブラウン管式テレビ(大) |
LG Electronics Japan | 1,320円 | 2,420円 |
サムスン電子ジャパン | 2,970円 | 2,970円 |
JVCケンウッド | 1,320円 | 2,420円 |
シャープ | 1,870円 | 2,970円 |
ソニー | 1,870円 | 2,970円 |
TVS REGZA | 1,320円 | 2,420円 |
ドウシシャ | 3,100円 | 3,700円 |
東芝映像ソリューション | 1,320円 | 2,420円 |
ノーリツ | 2,970円 | 2,970円 |
ノジマ | 3,100円 | 3,700円 |
ハイアールジャパンセールス | 1,320円 | 2,420円 |
パナソニック | 1,320円 | 2,420円 |
日立グローバルライフソリューションズ | 1,870円 | 2,970円 |
富士通ゼネラル | 1,870円 | 2,970円 |
船井電機 | 1,870円 | 2,970円 |
三菱電機 | 1,870円 | 2,970円 |
ヤマダホールディングス | 1,595円 | 2,695円 |
良品計画 | 1,870円 | 2,970円 |
指定法人(その他) | 3,100円 | 3,700円 |
収集を依頼する場合には収集・運搬料も追加に
また自宅まで収集してもらう場合には、「収集運搬料金」が付加されることもあることを知っておく必要があるでしょう。
収集運搬料金は運搬業者によって異なりますが、指定業者の場合はおよそ3,000円前後で回収してもらえます。
収集時には、この運搬業者に「収集・運搬料金」と「リサイクル料金」の両方を現金で支払うのが一般的です。
収集運搬料金を負担してくれる業者を選んだり、自ら処分場へ持ち込めば、この料金をかけずリサイクル料のみの負担で済みます。
運び出しが必要なさいは運び出し費用がかかる場合も
通常、収集運搬の場合は「屋外にブラウン管テレビを出した状態」からの作業が対象です。
部屋からの運び出し作業などは収集・運搬費用に含まれていないため、運び出し作業を依頼した場合には、別途「運び出し費用」が請求される場合もあります。
運び出し費用は処分の方法や地域によって請求される場合もあれば、支払わなくとも運び出してくれる場合もあるため、事前の確認が大切です。
費用の目安は3,000円程度ですが、運び出し作業が必要な場合には、念のため申し込み時に確認しておくとよいでしょう。
ブラウン管テレビの処分方法
ブラウン管テレビを処分するには、いくつかの方法があります。
テレビを新たに買い増し・買い替えを予定している場合
新しくテレビを購入する場合には、そのテレビを購入する家電店にブラウン管テレビを引き取ってもらうことができます。
新品1台に対して処分するテレビの台数に制限はないので、現在使用している液晶テレビとブラウン管テレビの2台をあわせて処分してもらうこともできます。
この場合、リサイクル料金は処分する台数分(メーカーごと)のリサイクル料金の支払いが必要です。
また家電量販店が指定する収集・運搬料金の支払いも必要となるでしょう。
依頼者が支払う費用
- 収集・運搬料金+リサイクル料金
各回収業者や小売業者によって異なりますが、収集・運搬料金の目安は3,000円前後。
リサイクル料金は、テレビのメーカーやブラウン管テレビの大きさによっても異なりますが、 1,320円から高くても3,700円です。
それぞれ合計すると、大体5,000円~7,000円程度の処分費用が必要となる計算です。
多くの場合、運び出し作業は無償で対応してくれます。ただし販売店によって対応が異なる場合もあるので、念のため確認しておくとよいでしょう。
収集方法や依頼手順
- 新しいテレビを購入する際に店舗に直接相談
- 納入時または別便にて回収
- 収集運搬料金とリサイクル料金を回収時に支払う
メリット
- 購入のついでに収集してもらえるので申し込みの手間がない
- 国で指定している方法のため安全で安心
- 費用はその場(収集時)で現金で支払える
デメリット
- 収集運搬料金とリサイクル料金の両方の費用が必要
- 業者のタイミングに合わせて在宅の必要がある
購入したお店に回収を依頼する
買い替えなどではなく単に捨てるだけの場合は、ブラウン管テレビを購入したお店に回収を依頼することが可能です。
購入店の系列であれば、支店などでも引き取り回収が可能です。
引越しで購入店が遠くなってしまった場合には、近隣の支店などに相談してみると良いでしょう。
テレビショッピングやネットショッピングで購入した場合にも同様です。
まずはブラウン管テレビを購入した販売店に、処分したい旨を連絡しましょう。
依頼者が支払う費用
- 収集・運搬料金+リサイクル料金
- 収集・運搬料金+リサイクル料金+運び出し費用
販売店によって運び出し費用の有無や、作業対応が異なります。依頼時に確認しましょう。
収集方法や依頼手順
- 購入した店舗に連絡
- 回収日を決めて回収してもらう
- 収集業者に収集運搬料金とリサイクル料金を支払う
メリット
- 国で指定している方法のため安全で安心
- 費用はその場(収集時)で現金で支払える
デメリット
- 購入した店舗を調べるのが手間
- 収集運搬料金とリサイクル料金の両方の費用が必要
- 業者のタイミングに合わせて在宅の必要がある
家電回収協力店に収集処分を依頼する
購入した店舗がわからない場合などには、自治体ごとに決められている「家電回収協力店」に収集処分を依頼する方法もあります。
地域ごとに利用できる業者が異なるため、お住まいの地域のホームページなどで確認する必要があります。
また処分するさいにはリサイクル料金と収集運搬費がかかりますので、収集を依頼する際に料金を確認して用意しておくようにしましょう。(地域によっては運び出し費用が掛かるケースもあります。)
依頼者が支払う費用
- 収集・運搬料金+リサイクル料金
- 収集・運搬料金+リサイクル料金+運び出し費用
お住まいの地域によって、運び出し費用が別途必要となることがあります。
運び出しの際に費用が掛かる場合には、各自治体のホームページに費用などが記載されていることも多いので、念のためくまなくチェックしておくことをおおすすめします。
不安な場合には、家電回収協力店に直接お問い合わせください。
収集方法や依頼手順
- お住まいの地域を担当している家電回収協力店へ連絡
- 回収日を決めて回収してもらう
- 収集業者に収集運搬料金とリサイクル料金を支払う
メリット
- 国で指定している方法のため安全で安心
- 費用はその場(収集時)で現金で支払える
デメリット
- 購入した店舗を調べるのが手間
- 収集運搬料金とリサイクル料金の両方の費用が必要
- 業者のタイミングに合わせて在宅の必要がある
指定引取場所に自分で持っていく
自治体ごとに用意されている指定引き取り場所へ、直接持ち込む方法もあります。
指定引取場所へ自分で持ち込めば収集運搬料金はかかりませんので、処分にかかる費用を安く抑えることも可能です。
リサイクル料金は現地で支払えないので、事前に郵便局にある家電リサイクル券に記載し、「リサイクル料金」を振り込む必要があります。
指定引取場所はお住まいの地域に複数カ所あります。
「お住まいの地域名+指定引取場所」などと検索をして、お近くの指定引き取り場所を探しましょう。
依頼者が支払う費用
- リサイクル料金のみ
収集方法や依頼手順
- 近隣の指定引取場所を探す
- リサイクル料金を確認する
- 郵便局にある家電リサイクル券に記入し料金を振り込む
- リサイクル券の5枚目のみをテレビの側面に貼りつける
- 指定引取場所へ持ち込む(リサイクル券1~4枚目も持参)
メリット
- 国で指定している方法のため安全で安心
- 収集・運搬料金が不要となる
- 自分のタイミングで持ち込み処分が可能
デメリット
- リサイクル料金を自分で調べるのが手間
- 郵便局でリサイクル料金を支払う(または振込む)のが手間
- 引取場所へ持ち込むのが大変
ネットオークションで販売
地デジ化がされた現代では、ブラウン管テレビで通常の放送をそのまま視聴することはできません。
しかしなかには、ブラウン管テレビをインテリアとして購入したいと考えている人もいます。
こうした需要を踏まえて、ネットオークションに出品するのもひとつの方法です。
ネットオークションで買い取ってもらえた場合には、リサイクル料金などは不要です。
依頼者が支払う費用
- なし
※場合によっては送料を負担することがある。
※出品手数料が多少かかることがある。
メリット
- 費用がかからずむしろお金がもらえる
デメリット
- 必ずしも売れるとは限らない
- 売れるまで時間がかかってしまう
- やり取りや商品発送の手間がかかる
不用品回収業者に回収依頼
地域を対象としている不用品回収業者に、ブラウン管テレビの回収処分を依頼するのもひとつの方法です。
不用品回収業者ではブラウン管テレビの単品回収や、複数の不用品をまとめて回収するなど、さまざまな依頼に応じてくれます。
正しく処分してくれる業者を選ぶことが重要となりますが、電話一本で回収処分してもらえるため手間も時間もかからないのが特徴です。
依頼者が支払う費用
- 業者ごとの収集処分料+リサイクル料金
業者によってはリサイクル料金が収集処分料に含まれている場合もあります。
また運び出し対応の有無や費用については、業者によって対応が異なります。
単品回収やパックプランなど、メニューによっても費用感が異なりますので、費用の詳細や内訳は業者に直接ご確認ください。
不用品回収業者での収集の場合、ブラウン管テレビ1台の収集料金の目安は数千円~15,000円程度です。
業者やプランによって費用が大きく異なりますので、事前の無料見積もりを活用して料金を確認しましょう。
複数の不用品をまとめて回収依頼したほうが、オトクに利用できる場合もありますので、ほかに処分したいものがないか確認してから利用するのもおすすめです。
メリット
- 電話一本で収集に来てもらえる
- 自分の好きなタイミングで回収してもらえる
- 多くの場合部屋からの運び出し作業も依頼可能
- 複数の不用品と一緒にまとめて処分できる
デメリット
- 業者選びがむずかしいことがある
- 悪徳業者に騙されるリスクはゼロではない
- 費用がかさむ場合がある
まとめ
ブラウン管テレビは、粗大ゴミとして自治体に回収処分依頼ができない家電製品です。
通常は販売メーカーや販売店などに依頼をし、収集・リサイクル処分をしてもらう必要があります。
収集・運搬料金のほかにリサイクル料金がかかるのが一般的ですが、オークションなどで費用をかけずに処分する方法もあります。
不用品回収業者へ依頼するのも非常に便利です。
不法投棄や不正な請求を防ぐためにも信頼できる業者を選ぶ必要があります。しかし場合によってはメーカーや家電店に引き取り回収を依頼するよりも、安く処分できることもあります。
さまざまな処分方法がありますので、かかる費用や手間などを比較したうえで処分方法を検討してみてはいかがでしょうか。