スプレー缶の処分方法をプロが伝授!安全に効率よく処分するには?
この記事ではスプレー缶の処分方法をご紹介します。
併せて、スプレー缶の種類(生活用品・殺虫剤・塗料・ガスボンベ)ごとの中身を抜く方法もご紹介しています。
スプレー缶の種類もさまざまで中身の抜き方も異なります。
スプレー缶の中身を抜く作業は、誤った方法で行うと事故につながる危険もありますので、安全に効率よくスプレー缶を処分したい方は、ぜひ参考にしてください。
スプレー缶の処分方法
まずは、スプレー缶の処分方法を見ていきましょう。
スプレー缶の処分方法は主に2つあります。
①自治体のゴミとして出す
スプレー缶の処分をするときに真っ先に思い浮かぶのが、自治体のゴミとして出すことです。
自治体では、スプレー缶を「不燃ゴミ」として処分します。
ただし、自治体でゴミとして処分してもらえるのは家庭から出たスプレー缶のみです。
お店や事業所などで使ったスプレー缶は、自治体のゴミ回収には出せません。
家庭で出たスプレー缶の場合、ほとんどの自治体では、スプレー缶の中身を使いきってからゴミ収集日に出す決まりになっています。
スプレー缶は、自治体では以下の点に注意して、ゴミに出すようにしてください。
- スプレーを使い切る
- 金属などの他の不燃ゴミとは分ける
- ゴミ袋にまとめて入れ「スプレー缶」と記入
スプレー缶が使いきれない場合には、別の袋に入れ、直接収集の際に清掃員に手渡しするようにしましょう。
スプレー缶の中身は可燃性のガスなので、使い切らないままゴミに出すと、収集車への積み込み作業で爆発してしまいます。
ゴミ収集車での事故につながるため、使いきれないスプレー缶は、穴あけ作業は不要としていることが多いです。
②不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者にスプレー缶の処分を依頼する方法もあります。
不用品回収業者に依頼するときには、訪問しての回収処分となるため、中身の有無を確認してスタッフに引き渡すだけです。
しかし単品でのスプレー缶回収は、不用品回収業者の場合には割高になってしまいます。
他に不用品があるのなら、スプレー缶と一緒に定額パックプランでまとめて回収処分してもらうのがおすすめです。
定額パックプランは、プランごとのトラックに不用品を積み放題なので、大量の不用品回収では割安になります。
また、お店や事業所で出たスプレー缶は、不用品回収業者なら簡単に処分できます。
不用品回収業者を選ぶときには、事業ゴミに対応している業者を選びましょう。
処分前にスプレー缶の中身を抜くときの注意点
中身の入っているスプレー缶をゴミに出すときには、直接手渡しでも処分は可能です。
しかし自治体のゴミの回収時間は、平日の午前中のことが多く、どの時間に回収されるのかを確認するのは困難です。
したがって、手渡しするのは現実的ではありません。
ここからはまず、処分前にスプレー缶の中身を抜くときの注意点をご紹介します。
スプレー缶は「穴あけ」しない
まず何よりも忘れてはいけないのは、スプレー缶は火気厳禁であるということです。
スプレー缶の中身を出すのに、少し前まではスプレー缶の底に穴を開けてガスを抜く「穴あけ」を行っていました。
しかし、穴あけの際に出た火花がもとで、ガスに引火し爆発事故となったケースも少なくありません。
現在では、スプレー缶の穴あけはしないのが望ましいと、環境省でも通達しています。
古いスプレー缶は中身抜きは危険
古くなって、もう使わなくなったスプレー缶の中身を出す作業も危険です。
スプレー缶は金属なので、気温や湿度の変化で膨張と収縮を繰り返しています。
そのため、サビがついているスプレー缶は、すき間からガスが漏れ出てしまうことがあるのです。
また、おおよそ15年くらい経過したスプレー缶は、今では使用禁止になった成分が入っている可能性もあります。
時間の経過で中身が変質していることもあり、ガスを吸い込むことで健康被害がでる危険もあります。
古くなったスプレー缶は、無理に中身抜きはせず、メーカーに相談するのがおすすめです。
中身抜きは必ず屋外で行う
スプレー缶の中身を抜く作業は、必ず屋外で行いましょう。
屋外の火気のない場所、かつ風通しの良い場所で作業します。
スプレー缶の中身は、LPガス(液化石油ガス)やDME(ジメチルエーテル)は、空気より重い性質を持っています。
屋内で作業すると、換気扇をまわしても下に溜まったままになってしまいます。
溜まったガスに何かのきっかけで火がついてしまう危険性があります。
服装にも注意しよう!
冬場には空気も乾燥して静電気が発生しやすくなります。
中身抜きの際の服装は、静電気が起きにくい素材のものを選びましょう。
ポリエステルとウールなど、静電気が発生しやすい組み合わせも避けてください。
また、作業する際は、肘まである手袋も準備しましょう。
スプレー缶の中身が皮膚や服につかないようにするためです。
処分前に安全にスプレー缶の中身を抜く方法
スプレー缶の中身の成分は、当然ですが用途によって異なります。
中身を抜く方法はスプレーの種類によって異なる点に注意してください。
生活用品(ヘアスプレーなど)
ヘアスプレーやデオドラント製品のスプレーは、人体には無害です。
メーカーによっては「ガス抜きキャップ」を使って中身を抜く作業ができます。
ガス抜きキャップは、以下の手順で使うことが多いです。
ガス抜きキャップの使い方
①ガス抜きキャップ取り外す
②キャップの位置を合わせスプレーに押し込む
③噴射音が消えるまで待つ
メーカーやスプレーの種類により、キャップの使い方は異なります。
スプレー缶に記載された使用方法を確認して作業しましょう。
殺虫剤
殺虫剤もスプレー式のものが多く販売されています。
最近の殺虫剤なら、毒性も強くないので人体にも影響は出にくいでしょう。
ただし大量に吸い込むことはおすすめできません。
また、古くなった殺虫剤は、毒性の強い成分が使われている可能性があります。
中身が完全に抜けたら、キャップなど付属物を外し自治体のゴミ回収などに出すことができます。
フマキラーやアース製薬などのメーカーサイトにも記載があります。
基本的には風上から風下に向けて、ガスの噴射音がなくなるまで噴射し続けます。
近隣への迷惑を考え、くれぐれも風向きには注意してください。
噴射レバーを引いたまま、キャップ側面の孔につまようじなどを差し込むことで、噴射レバーにロックがかかり、スムーズに中身を抜くことができます。
塗料
塗料のスプレーは、ヘアスプレーや殺虫剤と異なり、中身はシンナー(有機溶剤)です。
そのため、むやみに中身を噴射して抜く作業はできません。
まずは、汚れてもよく、静電気も起きにくい服装で、手袋をして作業にのぞみましょう。
準備としてゴミ袋、新聞紙や布が必要です。
①ゴミ袋に新聞紙や布を入れる
②スプレー缶も入れ軽くポリ袋の口を閉じる
③袋越しにスプレーを噴射して中身の塗料をしみこませる
④新聞紙や布が乾くまで袋の口を開けておく
ここでのポイントは「袋の口をしばらくの間空けておく」ということです。
新聞紙や布が乾かないうちに処分すると、燃焼や爆発の危険があります。
中身の塗料が完全に乾いたら、ゴミとして出しても問題ありません。
カセットコンロ用ガスボンベ
カセットコンロ用のガスボンベの中身は、無害なガスです。
しかし、大量に吸い込むと酸欠を起こし、窒息することがあるので注意しましょう。
①赤いキャップを外す
②先端の噴射口を下に向けコンクリートなどに押し付ける
③噴射音がなくなるまで押し付ける
中身が完全に抜けたかどうかは、スプレー缶を上下に振ればわかります。
シャカシャカと音が鳴らなくなるまで続けてください。
処分に困るスプレー缶は「粗大ゴミ回収サービス」へ!
スプレー缶自体の処分は自治体の不燃ゴミとして出すことができるので、比較的簡単です。
自治体では、スプレーの中身を完全に抜いてからゴミとして出すのが原則です。
しかし、スプレー缶の中身を抜く作業は、時間や手間もかかります。
また、火気厳禁なので安全にも細心の注意を払って中身を抜く必要があります。
中身を抜く作業は、屋外の広い場所で行うことが大切です。
中身を抜くことが困難な場合には、不用品回収業者に依頼すれば安全にスプレー缶の処分ができます。
1個のスプレー缶の中身を抜く作業は、残量にもよりますが、おおよそ10分から20分程度。
それが大量となれば、かなりの時間と労力がかかります。
大量のスプレー缶処分に困ったときにも、不用品回収業者に依頼すれば効率よく処分することができます。
スプレー缶の処分を不用品回収業者に依頼した方がいいのは以下のようなケースです。
- 古いスプレー缶を処分したい
- 大量のスプレー缶を処分したい
- スプレーの他にも処分したい不用品がある
処分に困るスプレー缶は不用品回収業者「粗大ゴミ回収サービス」がおすすめです。
即日対応で、中身が残ったスプレー缶はじめ、大量の不用品回収をまとめてできるメリットもあります。
粗大ゴミ回収サービスでは、4種類のお得な定額パックプランもご用意しています。
家庭ゴミ、事業ゴミも関係なく、スピーディーな不用品回収を行っています。
スプレー缶の処分にお困りの際は、ぜひ「粗大ゴミ回収サービス」にご相談ください。