パソコンの処分方法と処分費用は?注意点とメリットデメリット

パソコンの処分方法と処分費用は?注意点とメリットデメリット

パソコンは、リサイクルすることが義務付けられている商品のため、一般のゴミの収集や自治体の粗大ゴミ回収に出せません。

ではパソコンはどのようにして処分すればよいのでしょうか。

本記事では正しいパソコンの処分方法やかかる処分費用、処分する際の注意点やメリット・デメリットについて解説します。

 

なぜパソコンはごみとして捨てられないのか

デスクトップパソコンやノートパソコンは、一般ごみの収集などでゴミとして出せない商品です。燃えるゴミの日はもちろんのこと、金属などが出せる燃えないゴミの日であっても、捨てることができません。

これはパソコンが「資源有効利用促進法」という法律に基づき、リサイクルを前提として回収してもらうよう定められているためです。

「資源有効利用」と聞くとなんだかむずかしく感じられるかもしれませんが、簡単にいうと「まだ使える資源だからゴミとして燃やさずリサイクルしましょう」ということです。

パソコンやタブレット、スマートフォンなどの電子機器には、「レアメタル」と呼ばれる希少金属が使用されています。そのため、なんらかの形でリユース・リサイクルするよう、法律で定められているのです。

 

処分するのに手間や時間がかかり面倒に思われるかもしれませんが、パソコンも大切な資源と理解し、適切に処分するようにしましょう。

 

パソコンを処分する際の注意点

不用になったパソコンを処分する際には、パソコン内のデータをしっかりと消去することが大切です。

個人情報はもちろん、仕事などで使用した場合には、企業等に関連する情報なども多数含まれています。

パソコン内のデータはファイルの削除やフォーマット、または初期化するだけでは十分に削除できません。

専用のソフトなどを使用し、復元できない状態にしたうえで回収処分に出すようにしましょう。

 

リサイクルショップで買い取ってもらう

年式がそんなに古くなくまだまだ使えそうなパソコンであれば、近所のリサイクルショップなどで買い取ってもらえます。

生活雑貨中心のリサイクルショップよりは、パソコン専門のリサイクルショップなどのほうが高く査定してもらえる傾向に。

地域のリサイクルショップや、ネットで買取対応しているショップを調べてみると良いでしょう。

メリット

  • 比較的手軽に処分できる
  • 処分する際に費用がかからない
  • ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなる

 

デメリット

  • データの消去は自分で行う必要がある
  • 古いものや故障しているものは買取不可となることも
  • 買い取り額が思っているより安価な傾向がある
  • ショップまで持ち込む(発送する)手間がかかる

 

フリマやオークションに出す

フリマアプリやオークションなどを利用して売る方法もおすすめです。

需要の高い機種や人気のパソコンなどの場合には、リサイクルショップよりも高値で売れる場合もあります。

起動しないような壊れたパソコンもジャンク品として一定の需要があります。

出品手続きや購入希望者とのやり取りの手間はかかりますが、売れないかもという品でも一度試してみる価値はあるでしょう。

 

メリット

  • そこそこの金額で売れることも多い
  • 故障品やジャンク品などでも値が付くこともある

 

デメリット

  • すぐに売れるとは限らない
  • 落札者や購入者とのやり取りが手間
  • 梱包や発送作業が必要で手間になる
  • パソコンの初期化やデータ消去は必須

 

小型家電回収ボックス

小型家電回収ボックスへ投入できるサイズのパソコンなら、無料で処分することも可能です。

小型家電回収ボックスは、お住いの自治体の市役所や大型スーパー、資源ごみの回収拠点などに設置されています。

回収は無料で、予約や手続きなどの必要もなく、手軽に処分できるのが魅力です。

 

ただし回収ボックスの投入口はあまり大きなものではなく、自治体によってはノートパソコンくらいしか処分できない場合もあります。

投入口のサイズは、自治体によって大きさが異なるため事前の確認が必要です。

回収拠点や回収可能サイズについては、「自治体名+小型家電回収ボックス」と検索し、お住まいの地域の情報を確認すると良いでしょう。

 

回収までのあいだに盗難される可能性もあるため、パソコン内のデータはしっかりと消去することが重要です。

また火災を防ぐため、ノートパソコンのバッテリーなどは取り外してから回収ボックスなどに入れる必要があります。

 

メリット

  • 無料で回収してもらえる
  • 気が向いた時に手軽に利用できる
  • ボックスに入れるだけで手続きなどが一切必要ない

デメリット

  • 回収拠点まで持ち込むのが面倒
  • 回収ボックスに入らないサイズのものもある
  • データ消去はしっかりしておかないと不安

 

リネットジャパン株式会社を利用する

国の認定事業者である、「リネットジャパン」に処分を委託する方法もあります。

リネットジャパンでの回収は無料、事前に梱包を済ませて申し込みをすれば、宅配業者が集荷に来てくれるので便利です。

デスクトップやノートパソコン、タブレットや一体型等など、どんなパソコンも回収対象です。

パソコン内のデータは発送前に自分で完全消去しておくことが原則ですが、回収後に消去を任せてしまうこともできます。

 

ただし、回収できるパソコンのサイズや重さに制限があるので注意が必要です。

  • 箱の3辺の合計140センチメートル以内
  • 重さは20キログラム以内

 

とはいえ自宅まで回収に来てもらえる点や、小型家電回収ボックスよりも大きなサイズのパソコンが無料で処分できるのは大きなメリットとなります。

希望すれば梱包用の段ボールを事前に送ってもらうこともできますので、一度問い合わせをしてみると良いでしょう。

 

メリット

  • 無料で回収処分してもらえる
  • データ消去サービスもある
  • 発送用段ボールを送ってもらえる
  • 自宅まで宅配業者が回収に来てくれる
  • ある程度のサイズのパソコンなら回収可能

 

デメリット

  • 回収してもらえる大きさや重さに制限がある
  • 自分で梱包作業をしなくてはならない
  • 回収日に合わせて在宅の必要がある

 

パソコンメーカーによる回収

処分したいパソコンの販売メーカーに回収処分してもらう方法もあります。

処分対象のパソコンにPCリサイクルマークがついている製品は無料で回収してもらえますが、マークのないものはそのメーカーの商品であっても有料での回収です。

 

自作パソコンやすでに倒産してしまっているメーカー、国内で流通していないメーカーのパソコン処分は、パソコン3R推進協会にて可能です。

この場合は有料となりますので、ご注意ください。

 

メリット

  • リサイクルマーク付きなら無料で回収してもらえる

デメリット

  • メーカーや型番などを調べる必要がある
  • 回収までのフローが多く面倒に感じる
  • 有料の場合は振込用紙が届いてから支払いとなり手間

 

家電店での下取や買取を利用する

家電量販店などでは、新しいパソコンを購入するさいに不要になったパソコンを引き取ってくれるサービスを提供しています。

新しいパソコンを購入する予定があるのであれば、あわせて回収を依頼すると良いでしょう。

買い取りポイントがついたり、下取りしてくれたりする場合もあるので、ほとんど費用かけずに処分が可能です。

家電店によっては、新規パソコンの購入とは関係なく、無料で回収してくれるところもあります。

 

中古パソコンの販売なども行っている一部の家電店では、買取に対応してくれることろもあるので、希望に沿う所を利用してみるのも良さそうです。

持ち込みが基本ですが、着払い発送による回収受付に対応している家電店もありますので、確認してみると良いでしょう。

 

メリット

  • 無料または買取にて引き取ってもらえる
  • データ消去などをおまかせできることも多い
  • 新規PC購入価格が安くなることもある
  • メーカーを問わず引き取りが可能

デメリット

  • 家電店までパソコンを運び込む必要がある

 

不用品回収業者に回収してもらう

地域などを回っている不用品回収業者に、パソコンを回収処分してもらう方法もあります。

不用品回収業者は自宅まで回収に来てくれるので、持ち込みや運び出しが大変だというときには非常に便利でしょう。

 

買取も行っている回収業者では、状態の良いパソコンであれば買い取ってもらうことも可能です。

回収費用は基本、依頼者が負担することとなりますが、1台当たり数千円ほどかかる場合もあるため割高感があります。

ですが、複数の不用品をまとめて処分できるプランなどを利用すると、1点当たりの回収費用を安く抑えることが可能です。

不用品回収業にパソコンを回収してもらうなら、ほかの不用品なども一緒にまとめて依頼するようにしましょう。

 

メリット

  • 自室まで回収に来てくれる(運び出しも依頼可)
  • 梱包なども一切不要
  • ほかの不用品もまとめて処分できる
  • 即日回収処分をしてくれる業者も多い

 

デメリット

  • 多くの場合回収費用がかかる
  • 単品回収だと割高になる
  • データは自分で消去しないと不安

 

まとめ

パソコンは一般ゴミとして捨てられない商品のため、適切な方法で処分をする必要があります。

いくつかの処分方法がありますが、費用をかけずに処分できる方法がほとんどです。

処分方法によっては多少の手間がかかってしまう場合もありますが、賢く選べばそこまで負担はありません。

処分したいパソコンの大きさなども考慮して、適切な方法で処分するようにしましょう。